私たちリバネスのスタッフが、最初に植物工場に注目したのは、2005年。社内の農学部系有志が集まり、アグリビジネス分野でさまざまなビジネスモデルを構築する中で、将来の食糧需給を担う技術の一つとして、植物工場というコンセプトに強く興味を持ったのです。
今後の食糧生産は、土地利用の観点から見ると大きく変化することが考えられます。その中で、生育環境を整える技術を集約することで、食料生産に新たな道が開けると感じました。
当時は、全員東京大学の大学院で研究をする身でした。植物を研究に使うには、とにかく決められた条件で均一に生育させることがポイントとなります。少しの環境の変化や管理の怠りで、植物の遺伝子発現や代謝は大きく変わり、サイエンスのベースである「再現性」を確認することが難しくなります。また、均一に育てなくては、同じ実験系内のエラーが増えてしまうことになります。基本的には、室内の閉鎖空間で植物を育てる実験系が多いのですが、いかに室内の環境を一定にするのか、病害虫の侵入を防ぐか、神経を使います。これはまさに、効率的に食糧生産を行うにあたっても、必要不可欠なノウハウと言えます。
そのような出自の我々が、植物工場という事業の中で社会に貢献できることは何かと考えると、植物の栽培管理にあたって身につけたノウハウを提供することです。
ビジネスモデルを温める中、植物工場に対する注目は、ここ数年で如実に変化しました。特に、2009年を皮切りとして、植物工場に対する注目度は非常に高まっています。
その中で、リバネスでも植物工場に関する事業をスタートし、試行錯誤をしながらも、着実に実績を積み、前進しています。
店産店消の狙いは、それ自体でビジネススキームを成立させながら、一般の方々への理解を深め、食産業との連携を深めること。そして、私たちの中でもテクニックを集約し、さまざまな研究機関・企業とコラボレーションを進めることで、植物工場という技術そのもののレベルと事業性を高めていくことにあります。
そこが、植物工場「ラボ」たるゆえんなのです。
リバネスの植物工場ラボでは、どんな角度からでも、植物工場に興味を持った方に、是非ご連絡を頂きたいと考えています。